Japanese
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特集 出血治療のPitfall
出血源の術前および術中検索
Diagnostic approach to the sources of upper gastro-intestinal hemorrhage:Preoperative and operative investigation
関根 毅
1
,
横山 成紀
1
Takeshi SEKINE
1
1東北大学医学部第1外科教室
pp.1209-1218
発行日 1972年9月20日
Published Date 1972/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205669
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はじめに
近年,レ線検査,内視鏡検査などによる診断法はいちじるしく向上したとはいえ,吐血および下血を主症状とする上部消化管出血に直面した場合,出血源を術前および術中に正確に診断することはきわめて困難である.ことに外科治療の立場からすると出血によりショック状態に陥つたり,全身状態の不良な場合には救急処置を第一義とするために十分に原疾患の診断と出血源の検索などを行なわずに手術を余儀なくされることも少なくない.実際には如何にしたら出血源を術前に診断できるか,さらには術中に診断できるかなど多くの問題を包含していることになる.そこで,教室における上部消化管出血例について主として術前および術中検索の成績を検討し,併せて出血源の検索における問題点について考察を加えてみたいと思う.
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