Japanese
English
論説
病理解剖の側からみた術後胃癌死亡例の検討
Study on the post-operated gastric carcinoma by the autopsy cases
山際 裕史
1
,
石原 明徳
2
Hiroshi YAMAGIWA
1
,
Akinori ISHIHARA
2
1三重県立大学中検病理
2三重県立大学1第外科
pp.671-675
発行日 1972年5月20日
Published Date 1972/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205608
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
現在では,悪性腫瘍の唯一,完全な治療法は,腫瘍によつてはこれの不可能なものもあるが,手術的にこれを取り去ることである.免疫的あるいは,化学療法による癌の治療はまだまだ先のことと思われる.胃癌は本邦では最も多い悪性腫瘍であり,諸種の検査法の進歩によつて,比較的早期のものの発見される度合が増し,胃癌もかなり希望のもてる疾患となりつつある.しかしながら,一方,進行癌も決して減少しているわけではなく,不幸の転帰をとる患者はきわめて多い.
胃癌の術後再発死亡例に関する検討を,剖検例の側からふり返つて調査した文献は,現在までほとんどない.術後の癌の進展に関しては興味深いものがある.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.