外国文献
慢性膵炎,他
pp.1067
発行日 1971年7月20日
Published Date 1971/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205394
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その臨床と病理との関連が外科では全く開拓されていない.Howard(SGO 132:387,1971)は再発ないし慢性の膵炎21例を開腹,pancreatogram,組織学的検査を行なつた.胆石合併なし.(1)minimal pancreatitis.7例,開検膵外見ほぼ正常,乳頭部膵管正常.ただし腹痛あり.間質増殖,炎症細胞滲潤,coarse lobulationとなり葉間の膵管は肥厚し変位,細胞はcolumnar.細網は葉間にデリケートに増殖.細胞は大体大きさ一定.(2)moderately advanced p.2例,腹痛は頻回で強い.amylase↑.p insufficiency,糖尿病なし.尿の脂質増加.膵は腫大,硬化,周囲浮腫状.pancreatogramでは主管拡張,枝管拡張.組織学的には間質著明増殖,細胞不規則化,消失,線維浸潤,主管硬化sacculation,所では狭窄,reticulinさらに増,動脈中膜肥厚.(3) advanced stage p.数年来つねに腹痛,ときどき仙痛発作.脂肪便,糖尿病,膵石灰化で臨床的に極めて明瞭.膵は小,後腹膜まで周囲硬化.組織学的には(2)より高度で一般によく知られている.したがつて省くが,臨床像とpancreatogramと組織像とはよく一致する.
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