Japanese
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特集 心臓と血管の外科
論説と症例
特発性脾血管破裂の1治験例
A case report of spontaneous rupture of the splenic vessel
青木 春夫
1
,
王 鉄城
1
,
船曳 幸彦
1
,
角本 陽一郎
1
Haruo AOKI
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
pp.578-583
発行日 1970年4月20日
Published Date 1970/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205093
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緒言
近年交通機関の発達,産業の発展及びスポーツの普及に伴つて外傷による脾の皮下損傷の症例は増加を示している一方,病的腫大脾に特別な外傷の既往なしに皮下破裂を起すことのあることが報告されている.
我々は脾腫を伴う腎障害患者にAdrenalinによる脾収縮検査中,特別な外傷なしに脾から出る直径約8mmの副血行の破裂により腹腔内出血をきたし,破裂後約7時間半後に脾腸出術を行い,救命し得た稀な症例を経験したので報告する.
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