Japanese
English
症例
石灰乳胆汁の1例
A case of limy bile
岩本 淳子
1,2
,
小原 辰三
1,2
,
福田 三男
1,2
,
河野 実
1,2
Atsuko IWAMOTO
1,2
1国立東京第一病院
2岩本病院
pp.271-276
発行日 1970年2月20日
Published Date 1970/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205045
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はじめに
石灰乳胆汁は1908年R.Volkmann1)によりlimywater bileとして記載されたのが最初であるという.また.1911年Churchman2)は結石にあつて閉塞された胆嚢内に灰白色不透明で練歯磨様硬度の凝塊を持つ例を報告したのが最初であるともいう.以来欧米ではかなりの報告例があり,Nolan3)らによると1960年現在文献上58例の報告をみるというが,わが国では非常に少なく,1955年常岡4)らの報告以来,われわれの例をも含めて1967年9月現在,わずかに12例をみるに過ぎない(第1表).1926年J.Volkmann5)はKalkmilchartige Galle,1933年Knutsson6)はLimybileとそれぞれ命名している.その他Calciumcarbonate gallstone(1931, Phemister)7),Kalk-milchgalle(1933, Markus)8),Kalkgalle(1939,Berg.)9),Calcium bile(1942, Mc Call)10),等の名称があり,一般にはKalkmilch-galleあるいは,Limy bileといわれているようである.
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