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特集 手術と出血対策Ⅰ
食道出血の対策—食道静脈瘤出血の治療について
Management of esophageal beeding:Treatment of bleedlng esophageal varices
赤倉 一郎
1
,
渡辺 寛
1
Ichirô AKAKURA
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
pp.207-212
発行日 1970年2月20日
Published Date 1970/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205035
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はじめに
食道出血は消化管出血の中ではその頻度は胃・十二指腸出血に比べ低率であるが,その対策の点では最も慎重な配慮を要するものの一つである.食道出血を来たす食道疾患は食道静脈瘤,食道炎,食道潰瘍,食道癌,食道憩室等がある.これらの疾患の中で,臨床的に最も問題となる食道出血は食道静脈瘤からの出血である.すなわち,多くが肝硬変症を伴つている食道静脈瘤からの出血は大出血を来たし,第1表のごとくその死亡率は極めて高く,敏速なしかも適切な処置が必要である.従つて今回は食道出血中この食道静脈瘤出血の対策について,われわれの若干の経験と文献的考察をもとに記述したい.
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