Japanese
English
特集 良性腫瘍
髄膜腫および神経鞘腫
Clinical aspect of meningioma and neurinoma
吉岡 真澄
1,2
Masumi YOSHIOKA
1,2
1国立東京第病一病院脳神経外科
2東大
pp.1049-1054
発行日 1969年8月20日
Published Date 1969/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204911
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はじめに
頭蓋内腫瘍のうち,良性腫瘍の代表として髄膜腫と神経鞘腫があげられる.これらの腫瘍は,脳実質外の腫瘍(extracerebral tumor)で,脳実質に浸潤せず,実質を圧排して発育するため,その部位と大きさによつては,重大な神経学的欠損症状をのこさず,完全に別出,治癒させることができる.したがつて,脳神経外科医にとつて,もつとも手術のしがいのあるものの一つで,脳神経外科の診断学,手術手技も,この疾患においてもつとも著しい進歩をとげたものであつた.しかし,その部位,大きさ,組織学的種類によつては,極めて多彩な臨床的経過を示し,予後も必ずしも良性腫瘍であると楽観できない場合もある.今回は最近おこなわれている手術手技を中心にのべる.
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