特集 顔面損傷のファースト・エイド
関連領域の立場から
口腔外科の立場から
藤野 博
1
,
田代 英雄
1
Hiroshi FUJINO
1
1九州大学歯学部口腔外科学教室
pp.1784-1785
発行日 1968年11月20日
Published Date 1968/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204736
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顔面外傷で,直接生命をおびやかす危険のあるものは,気道の閉塞と出血であろう.ショックもあげられるが,紙数上他にゆずる.
気道の閉塞は,骨折による上顎骨転位のために軟口蓋の後退,沈下がおこつた場合と,下顎骨骨体部重複骨折で,骨折部が頣部の両側にあり,頣部ひいては舌が後退した場合におこる.これは口底の血腫形成,腫張や血液,唾液などの貯留によつて助長される.
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