Japanese
English
特集 手と足の外傷
末梢動脈外傷—急性期治療を中心に
Acute peripheral arterial injury
三島 好雄
1
,
森岡 恭彦
1
Yoshio MISHIMA
1
1東京大学医学部石川外科教室
pp.1019-1027
発行日 1968年6月20日
Published Date 1968/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204630
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はじめに
四肢血管外傷は従来戦陣医学の問題とされていたが1-6),最近一般医家にとつても交通事故や労働災害などの増加とともに注目に値する関心事となつた.近年血管外科技術の進歩とともにかつては肢喪失の原因となつていたこれらの外傷の多くは修復しうるようになり,ことに四肢主幹動脈外傷では,切断を免れても損傷血管の結紮などによる末梢の乏血のためいろいろな障害を伴うことが多いので,早期に血管の修復再建を行なうことが必要とされてきた7-15).
血管外傷は戦時外傷を除くと報告が少なく,私どもも少数例の経験をもつのみではあるが,以下自験例を中心に四肢血管外傷,とくに急性期の症例の病態ならびに治療について諸家の意見を参考に述べてみたい.
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