手術手技
小児腸重積症の治療
武藤 輝一
1
Terukazu MUTO
1
1新潟大学医学部外科教室第1講座
pp.1427-1432
発行日 1967年10月20日
Published Date 1967/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204434
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はじめに
腸重積症は乳幼児の器質的腸閉塞症の大半を占め,近年小児外科の進歩とともに治療成績にも著るしい向上がみられるようになつてきた.小児腸重積症のほとんどが回盲部を中心とした重積症であるが,本稿ではいわゆる"二連銃式縫合固定法"を中心に手術療法についてのべることとする.なお,私は,(1)保存的療法(バリウム高圧注腸など)で整復不可能のもの,(2)発症後長時間を経ているもの,(3)全身状態不良のもの,を手術療法の適応としている.また手術前に,まず経鼻的に胃内に吸引管を挿入,留置して嘔吐や誤嚥を防ぎ,静脈を確保し(必要に応じ静脈切開を行なう),点滴による輸液を開始する.麻酔は通常気管内挿管によりフローセンを使用している.
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