講座
頭部外傷後遺症の治療—〈その1〉慢性硬膜下血腫の場合
景山 直樹
1
,
中島 正二
1
,
白井 鎮夫
1
,
田中 衛
1
Naoki KAGEYAMA
1
1関西医科大学脳神経外科
pp.1032-1038
発行日 1967年7月20日
Published Date 1967/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204365
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はじめに
頭部外傷後遺症といつても非常に範囲が広く,かつ定義のあいまいなものである.しかし外傷後慢性期に入るまで持続している症状とか,慢性期に入つてはじめて現われる症状を後遺症とすると,これらに入りうる多くのものの中で,とくにしばしば遭遇するものが3つある.すなわち,1)慢性硬膜下血腫,2)頸部症候群ならびに頸腕症候群(むちうち損傷を含む),3)脳および脳神経挫傷に由来する後遺症(外傷性癲癇を含む)である.以下3回にわたり,これらにつき,特に治療に関して記述してみたい.
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