他科の意見
内分泌疾患について外科への希望(2)
三宅 儀
1
,
吉見 輝也
1
,
辰己 学
1
,
大迫 文麿
1
,
伊藤 省吾
1
,
平盛 勝彦
1
1京都大学医学部内科第2講座
pp.844-847
発行日 1966年6月20日
Published Date 1966/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204012
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前号でわれわれは甲状腺疾患および副甲状腺疾患の治療法について,内科の立場から外科への希望を述べたが,本号では,副腎疾患について述べたいと思う.副腎疾患のうちで外科的療法の対象となるのは,副腎皮質ならびに髄質の機能亢進症である.そのうちでも腫瘍によるものは現在ではもつぱら外科的治療にたよるほかはない.過形成によるものは放射線療法と外科的療法が平行して行なわれている.副腎機能亢進症は一般に進行性で,放置すれば大部分は高血圧による脳心腎の血管障害のため死亡する.したがつて早期発見,早期治療が必要で,全身の血管病変が可逆的である間は完全治癒が期待できる.外科的治療の対象となる副腎機能亢進症にはCushing's Syndrome,Primary Aldosteronism, Adrenogenital SyndromeおよびPheochromocytoma等があるが,その治療法も疾患によつて異なるので以下疾患別に治療上の問題点を述べたい.
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