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乳児用小型人工心肺
石戸谷 武
1
1東北大学医学部葛西外科
pp.528-529
発行日 1966年4月20日
Published Date 1966/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203949
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先天性心疾患に対する開心術は最近乳幼児,新生児へと向けられ,積極的に行なわれる機運にある.開心術の手段としては大別して低体温法と人工心肺使用の二つがある.東北大学葛西外科教室においてこれまで80数例の3歳未満乳幼児開心術を行なつて来たが,大部分は低体温法に冠灌流併用で成果を挙げて来たものである.複雑な心奇型の修複に際し,低体温法における遮断許容時間を越えて長時間心遮断を要する場合等にはどうしても人工心肺装置が必要となつて来る.当教室において,先年来文部省試験研究費の交付を受け乳児用小型人工心肺の試作を行ない,動物実験を経た上で臨床応用し,好成績を得ているので,この小型人工心肺装置を中心に灌流操作をも含めた患者管理について述べる.
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