器械の使い方
腹腔鏡の使い方
上野 幸久
1,2,3
,
芳賀 稔
1,2,3
,
有川 早治
1,2,3
,
広瀬 茂和
1,2,3
1自衛隊中央病院
2三宿病院内科
3東大
pp.121-124
発行日 1966年1月20日
Published Date 1966/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203880
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はじめに
本邦における腹腔鏡検査法は戦後常岡ら,山川ら,山形らがそれぞれ器材の改良を行ない,特に山川らがカラー写真の撮影に成功して以来,主として内科領域で急速な進歩普及をとげ,特に肝・胆道疾患の有力な診断法として,肝生検とともに両輪の役割を果している.本検査法は比較的手軽に,患者にさしたる苦痛も与えずに,反復して行なえる利点があり,たんに内科医のみならず広く外科,婦人科領域でも実施されるべき検査法である.特に原発性または続発性肝癌の初期診断,胆のう癌の診断,悪性腫瘍の腹腔内転移の有無,術後癒着の状態等の確認には試験開腹にほぼ匹敵する偉力を発揮するが,紙数の関係上その詳細には触れず,本稿では主として腹腔鏡検査の実施法について述べる.
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