手術手技
胃癌に対する拡大根治手術手技
清水 準也
1
,
榊原 宣
1岡山大学医学部第1外科
pp.74-78
発行日 1966年1月20日
Published Date 1966/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203863
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はじめに
われわれは胃癌手術にあたつて癌胃組織,転移リンパ節を徹底的に摘出する目的で,拡大根治手術を行なつている.この術式の特長は横行結腸より上部のすべての胃所属リンパ節,あるいはこれと吻合のあるリンパ節を廓清することであり,具体的には結腸間膜内,上腸間膜動脈根部,肝十二指腸靱帯内など従来廓清されていなかつたリンパ節をも含んでいる.
いまこの廓清範囲を図示すると,小網,胃,大網の平面では図の実線の範囲内を切除し,後腹膜面では結腸間膜の前葉を含み点線の範囲内の腹膜を剥離してリンパ節の廓清をしている(第1,2図).
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