Japanese
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論説
胃癌の拡大根治手術,術前化学療法の意義
Significance for preoperative application of ant-icancer agent and extensive radical operation for gastric cancer
陣内 伝之助
1
,
田中 早苗
1
Dennosuke JINNAI
1
1岡山大学医学部
1Dept. of surg. Okayama University School of Medlicine
pp.305-313
発行日 1963年3月20日
Published Date 1963/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203041
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はじめに
最近では,胃癌の治療にさいして手術的療法のみにたより,化学療法の併用を無用とする考えを抱いているものほほとんどないと思われる.どのような初期の胃癌であつても,手術によつて100%の治療成績をあげることはできず,一方で,癌は全身病であるとさえ極論されているくらい多くの割合に,胃癌患者の流血中に癌遊離細胞を証明することができ,また,多数の手術患者が遠隔部への転移によつて死んでいくことを考えれば,化学療法の併用ということに落着いてくるのも当然である.しかしながら,次々と多数の制癌剤がっくられている現在の段階においても,なお胃癌に関する限りでは,制癌剤の効果よりも,手術的療法の方に重きをおくべきであるとする考えかたに、疑問をいただく人もないと思われる.
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