統計
最近における頭部外傷の統計
土田 富穂
1
,
中村 紀夫
1
Tomio TSUCHIDA
1
1東京大学医学部脳神経外科
pp.1363-1373
発行日 1965年10月20日
Published Date 1965/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203777
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はじめに
近年,医学の輝かしい進歩と発展によつて諸疾患における本態の究明と治療法の著しい改善が行なわれ,それら疾患による死亡率が大幅に減少しつつあるが,一方では近代文明の発達によつて高速度交通機関,産業生長などにともない外因性疾患なかんずく外傷性疾患が年々増加の傾向にある.しかも外傷の中では頭部外傷の発生率および死亡率が高く,またその年齢分布が青壮年に集つていることと相まつて今や大きな社会問題となつている.筆者はその実態を客観的にとらえ頭部外傷の重篤性を再確認すると共に,それらの対策のためのなんらかの資料とならんことを希い以下のごとき調査統計を行ない興味ある結果を得たので報告する.
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