特集 腹部外科の臨床
研究と報告
胃に原発した惡性血管肉腫
大島 正弘
1
,
潮田 昇
1
,
福村 高和
1
1埼玉県上尾市立病院外科
pp.1179-1184
発行日 1965年9月20日
Published Date 1965/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203732
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悪性血管腫瘍または血管肉腫について内外の文献を通覧すると,その概念,分類および悪性度などに関係して,多数の病理学者の間に種々の異なつた意見,ときには全く相反する見解が報告されている.Kinkade1)も指摘しているようにその定義,分類および名称の著しい混乱は,臨床成績の統計にも多大の混乱をまねく結果となり,血管肉腫に関する正確な資料を集計することは極めて困難な現況である.
われわれは極めて稀有な胃に原発せる血管肉腫の1例を経過したので,組織学的所見を主にして報告し,併せて悪性血管腫瘍に関する文献的考察を行なつた.
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