他科の知識 外科領域に必要な泌尿器科的疾患・1
腎性高血圧症
宍戸 仙太郎
1
,
夏目 修
1
1東北大学医学部泌尿器科
pp.1096-1101
発行日 1965年8月20日
Published Date 1965/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203713
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近年,泌尿器および血管外科の進歩に伴つて爾来原因不明のため本態性高血圧症として取扱われていたものが,手術によつてその原因を除去することにより高血圧を治癒しうるいわゆる外科的高血圧症を経験した報告がかなりみられるようになつた.外科的高血圧症としては腎性,内分泌性,心血管性高血圧症などが挙げられるが,比較的簡単な手術により高血圧が治癒する点で臨床上非常に意義があるものと考えられる.またこれら疾患の頻度はそれほど高率ではないといわれているが,腎性高血圧症は割合多くみられるもので,泌尿器科と外科,とくに血管外科との境界領域における疾患としても重要である.
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