Japanese
English
外科の焦点
外科におけるホルモンの問題
Some Problems of Hormone in Surgery
赤須 文男
1
Fumio AKASU
1
1金沢大学医学部産婦人科
pp.293-297
発行日 1964年3月20日
Published Date 1964/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203277
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はじめに
「外科におけるホルモンの問題」はそれこそ問題の多い問題であると思う.
内分泌腺を外科的に摘除するとか,内分泌疾患が合併しているときの手術をするとかいうことも一つの問題であるが,どうまず先に,手術侵襲という問題を考えてみたい.術後にはなかなか一定したPatternがみられない場合が多い.それは,侵襲に対する生体反応はかなり個体差があるからである.性別,年齢,健康状態,手術を要する疾病の種類などによつて一様でないのみならず,たとえば,ほぼ同年輩の女子がほぼ同様の状態を示す子宮筋腫を,同様の麻酔下で,同様の術式で,同一術者がおこなつてもその尿中17-Hydroxycorticosteroids(以下17-OHCSと略)値は,術後に同似した消長を示すとは限らない.これは個体差によるものであろう.Subclinicalなものがあるためともいえるだろう.
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