MEDICAL NOTES
線維素溶解/術後感染
pp.1559-1560
発行日 1963年12月20日
Published Date 1963/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203229
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日本では流行おくれになつたころ英王立医学協会では線溶のシンポジウムをもつて,活発に論じている(Proc.Roy.Soc.Med.56:407,1963).凝固および線溶両者に働きかけ,あるいはセンイ素分子重合の安定性に影響する因子には,Ca¨,globulin-fibrin安定化因子,栓球がある.センイ素分解産物fibrinope-ptides(fibrin lysates)はそれを抑制する.負に荷電したfibrinopeptidesは白血球遊走を阻止し,ヒスタミンに拮抗する.トロンビン形成のconttact factor(内因的)は血管透過性・bradykinin・疼痛などと関連をもつ.plasminは前駆物plasminogenより小分子で,p-gen発動にはactivatorsが必要である.activatorは正常状態でも血中に痕跡的に存し,また,わずかのストレスで血管壁から遊離され易い.もつともすべて同じコースでactivationが起こるか否かは決定されてない.アドレナリン・シヨックpyrogen・ニコチン酸などはいずれもactivatorを遊離させる.activator産生は血管壁らしいが,その他のactivatorsが肺・前立腺で作られることは臨床的に顕著であり,uroki-naseは多分腎でつくられるから,肝以外の組織でひろく産生されると思われる.
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