Japanese
English
症例
術後急性肺水腫に低体温麻酔を行なつた経験
A case of the postoperative pulmonary edema on that hypothermic anesthesia is performed
村田 晃
1,3
,
熊本 亨
1,3
,
藤原 克三
2
Akira MURATA
1,3
,
Katsuzo FUJIWARA
2
1弘前市小野病院
2弘前大学第一生理
3弘前大学第二病理
pp.1251-1253
発行日 1963年9月20日
Published Date 1963/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203163
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緒言
胸部外科における術後合併症として発生する肺水腫はその発生頻度1)2)は少いがその予後は60%以上不良を示す重大な合併症である.従来術後急性肺水腫の発生病理に関して多くの実験3)4)が行なわれ多元的な発生要因が挙げられている.この治療も発生因子に対応する多くの方法があり人工心肺も試みとしてあげられている.肺水腫の治療として低体温麻酔の試みが岡村5)6)7)により行なわれているが,低体温麻酔は実験的には肺水腫の要因2)3)4)8)9)の中であるものに対しては原因を更に助長する面と,原因を抑制する面の両面を具えていて肺水種の治療の手段として替否両論が成立する,われわれは肺結核で肺葉切除後発生せる術後急性肺水腫に低体温麻酔を行ない著効をえた例を経験したので報告する.
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