Japanese
English
外科の焦点
下垂体剔出の新しい問題点
Problems of Hypophysectomy in Advanced Cancer
半田 肇
1
Hajime HANDA
1
1京大第一外科
1Dept of 1st Surgery, School of Medicine, Kyoto University
pp.151-158
発行日 1963年2月20日
Published Date 1963/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203025
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Ⅰ.緒言
1953年Luft&Olivecronaが50例の転移を有する乳癌患者に下垂体剔出を行ない,20例に効果を認めたと報告した.その後,Pearson, Ray,Kennedy, Brown, Perkinson, Leonard, Bulbrook,Etter等の報告が次々発表せられ,今日では末期乳癌のみならず,重症糖尿病,重症高血圧症,Cushing病,Graves病,Acromegaly等に対しても下垂体剔出が著しい効果を示すことが広く認められるようになつて来た.
これと同時に,外科的に下垂体剔出を行なうことは侵襲が余りにも大きく,而もたとえ手術をしても下垂体を完全に別出〜破壊することは殆んど不可能であることが明らかになり(Harper etal.),外科的に下垂体剔出を行なう代りに,放射性Isotopeを用いての下垂体破壊術Radiation-Hypophysectomy,殊に定位的に経鼻的に行なう方法が広く行なわれるようになり,これによつても十分効果が得られることが明らかになつて来た.
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