Japanese
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綜説
胆石の赤外線吸収スペクトルによる分析及びその臨床所見の研究(その1)
On the studies of clinical observation and analysis by spectrum of the infra-red rays absorption of gall-stone
田中 宏幸
1
Hiroyuki TANAKA
1
1東京医科歯科大学第一外科教室
pp.503-515
発行日 1960年6月20日
Published Date 1960/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202610
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緒論
胆道系疾患は,上腹部外科疾患の1つとして,極めて重要なものであるが,臨床的には,胆石,胆嚢炎,胆嚢ヂスキネジー等の諸症状,更に肝障害が合併して,多彩な症状を呈し,その病態の把握に苦しむ場合が少くない.しかし,近年,X線診断法の進歩,Maltzer-Lyon氏法による十二指腸液分劃胆汁採取の普及,並びにその胆汁の位相差顕微鏡等による形態学的検索により,確定診断率も著しく向上して来た.一方治療面に於いても抗生物質の導入,外科手術手技の進歩により著しい発展をみるに至つた.
しかし,胆石症の成因,本態或いは,その臨床所見の多種多彩な点については,幾多未解決の問題が残されている.
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