Japanese
English
薬剤
新鮮な関節捻挫に対するHydrocortisone,Prednisolone局所注射の効果に就いて
On the Effect of the local Use of Hydrocortisone and Prednisolone for the New-distorsion of the Ankle-joint
原田 真夫
1
,
大沢 光彥
1
Tadao HARADA
1
,
Teruhiko OSAWA
1
1いすゞ病院整形外科
1The orthopedic clinic of Isuzu-Hospital
pp.206-207
発行日 1958年2月20日
Published Date 1958/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202151
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緒言
1949年Hench等によりCortisoneがリウマチ性疾患に対して全身投与がすばらしい治療効果をもたらすと発表されて以来,こゝ数年間に数多くの研究や臨床成績の報告がなされ,引続いて種々のSteroidが合成されてきた.
殊に抗炎症作用のより強いHydrocortisoneの出現により,関節リウマチに対する関節腔内注入療法の成績が多数報告され,著明な局所消炎作用のある事が明らかにされてきた.しかしながら尚副作用の点で種々難点があり,今後の研究にまたねばならぬ状態であつた.ところが1954年に至り,Scheringの研究者たちによりCortisone,Hydrocortisoneと極めて類似の化学構造を有し,たゞSteroid A核の炭素番号1と2の間が二重結合した形のPrednisone,Prednisoloneが相ついで発見され,その代謝作用並びに臨床的応用について比較研究がなされ,しばしば発現する有害な全身的副作用が少なく,その抗炎症作用は4〜5倍の効力をもつものであることが諸家により立証せられ相次いで報告せられている.
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