Japanese
English
綜説
肺結核手術後の死亡例の検討
A Criticism on dead Cases after Operations of Pulmonary Tuberculosis
関 誠一郞
1
,
芥川 光男
1
1厚生省医務局国立療養所課
pp.289-299
発行日 1957年4月20日
Published Date 1957/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201965
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I.はじめに
肺結核に対する積極的治療法として現在は化学療法と手術療法が2大流をなしている.後者を今後さらに普及発展させるには手術に基因する死亡を極力減少させることが最も肝要である.厚生省医務局国立療養所課ではその方策を立てるための指標にする目的で,昭和30年度に全国の国立結核療養所から手術後3カ月以内の死亡例について詳細な記録の提出を求めた.この集計の大要は昭和31年10月第11回国立病院療養所綜合医学会において尾崎課長1)によつて発表された.
この調査は手術後の死因の調査としては比類のない大数の観察であり,この種の統計の欠点として勿論ある程度の誤差が含まれているとしても。斯学の発達に稗益するところ甚大であると考えられるので,我々は更に数種の観点からこの調査について検討を加えてみた.
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