Japanese
English
綜説
下谷病院に於ける最近10年間の急性腹膜炎に関する統計的観察
Statistical Observation Concerning Acute Peritonits during Recent these Ten-Years at the Shitaya Hospital
傳田 俊男
1
,
何 洸照
1
,
佐藤 知巳
1
,
樋口 公明
1
,
伊東 虓次郞
1
,
野上 典則
1
,
波多野 錄雄
1
,
米山 武志
1
Toshio SUMITA
1
1健保組合東京下谷病院外科
1Surgical Section, Shitaya Hospital, Tokyo A Member of Health Insurance Association
pp.153-160
発行日 1957年3月20日
Published Date 1957/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201940
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急性腹膜炎は臨床医家のしばしば遭遇する疾病の一つであつて,これに関しては戦前には塩田,河石,横田,津田の諸教授の報告を始め多数の方方によつて,色々な方面から報告されて来た.しかし戦後は,虫垂炎性腹膜炎とか,或いは胃十二指腸潰瘍穿孔による腹膜炎とか,個々の腹膜炎についての報告を散見するだけであつて,腹膜炎全般にわたつての報告は久しく見られなかつた.サルファ剤,ペニシリン(Pc),ストレプトマイシン(SM),オーレオマイシン(AM),テラマイシン(TM),クロヽマイセチン(CM)等抗生物質の出現によつて,急性腹膜炎は漸次少くなり,その様相も抗生物質出現以前に比して大いに異つて来ているので,再び急性腹膜炎全般にわたつて,その様相の移り変りを見ることも有意義と考えられるので,私共は昭和20年1月から昭和29年12月までの最近10年間の下谷病院外科に於ける急性腹膜炎788例について考按を試み,得られた2,3の知見を報告する.
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