Japanese
English
綜説
縱隔洞の病態生理(特に吸收能力)について
Pathological Physiology of Mediastinum
毛受 松壽
1
,
吉永 帰一
1
,
吉野 信行
1
,
酒井 昭義
1
,
岩崎 望彥
1
Matütosi Menzyo
1
1東京医科歯科大学第1外科教室
pp.85-89
発行日 1957年2月20日
Published Date 1957/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201932
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はしがき
胸部外科の発達に伴い,縦隔洞に対する手術操作が比較的容易に行われる様になり且つその疾患の診断に際しては種々なる体位によるレ線撮影,断層撮影或いは縦隔造影法等10)11)12)13)が研究され,又気縦隔法(Pneumomediastinum)7)14)により,その病変の存在部位或いは拡がりに対しては,かなり確実なる診断が可能になるに至つた.然し乍ら縦隔洞の生理,特に病態生理については未だ不明の点が多く,これらの点に関する文献は殆んど認められない.我々はこの点を明確にする目的で家兎及び犬を用いての実験成績により2,3の点を明らかにし得たが,之は臨床的にも開胸縦隔洞操作後に於ける経過を知る為に重要なことであるので今回はその正常時並びに炎症時の吸收能力について研究の一端を報告する.
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