Japanese
English
綜説
ハイドロコーチゾン経口投與の経験
The experience of per oral application of Hydrocortison
吉野 良平
1
,
尾辻 浩二
1
,
中島 勇
1
,
小松原 良雄
1
,
稻垣 浩
1
,
小竹 淳一
1
,
加賀 完一
1
,
東田 光浩
1
,
松島 政夫
1
Ryohei YOSHINO
1
1大阪大学医学部整形外科
1From the Dep. of plastic surgery, Osaka University
pp.405-411
発行日 1956年6月20日
Published Date 1956/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201816
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1.いとぐち
1949年Henchにより関節リウマチに於けるコーチゾン(Kendall's Comp.E)の素晴らしい効果が報告されて以来,より豊富で廉価にこの疾患を抑制すべき他の化合物の追求がなされ,50種以上のステロイド化合物が試みられ,それらの中の1つとして化学構造の極めて類似したハイドロコーチゾン(Kendall's Comp. F)は抗リウマチ剤として有望である事が判つていたが不幸にも此のホルモンはコーチゾンより乏しく高価であつた.
コーチゾン,ACTHによる関節リウマチの治療に於て,その有効性を持続さす事が出来ない事は今日の一般的見解である.それ故関節リウマチの如き慢性疾患に於てその症状改善を維持する為にはかゝるホルモン投与を持続する必要があり,ホルモン維持量は直接に改善の度合を支持するのに必要である.一般に疾患の重篤な場合,これらはホルモンの副作用の強度,頻度は主として薬剤の1日量により決定される.
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