Japanese
English
症例
20%及び10%サリチルアミド(サリアミン)注射による治療経験
Experiences of cured cases by injection of 20 or 10% Salicylamid
小野 泰一郞
1
,
下尾 廸生
1
Taiichiro ONO
1
1久留米大学医学部外科学教室
1The surgical department, Kurume University Medical School
pp.119-122
発行日 1956年2月20日
Published Date 1956/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201770
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神経痛及びロイマチス性疾患に対しては,従来極めて多くの薬物的及び理学的療法が試みられているが,本疾患に対する治療法の多様性は,本疾患の治療の困難な事を示すものと云わねばならない.薬物的療法としては,従来サリチル酔製剤が広く使用されているが,本剤使用に当つてその療法の目的を充分に達するに足る量を使用する場合には,悪心,嘔吐,耳鳴,眩暈,頭痛等の不快な副作用を起す事が多い.本剤の斯る副作用を除去し,その鎮痛,解熱作用を向上せしめんとする試みは,種々報告されているが,近来米英に於いてサリチルアミドの研究報告が行われ,その優秀な治療成績に対して諸家の臨床的興味が払われるに至つた.
今回我々は吉富製薬より,20%及び10%サリアミン注射液の提供を受け,臨床応用を試みる機会を得たので,その症例の2,3を示して成績の概要を述べ,考察を加えることゝする.
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