Japanese
English
臨床
虫垂炎手術後難治性瘻孔卵管瘻の1例
A Case of almost Incurable Fistula after the Appendektomy (A Fistula Communicating with right oviduct)
池內 彰
1
Akira IKEUCHI
1
1米子博愛病院外科
1Surgical clinic, Hakuai Hospital, Yonago
pp.691-692
発行日 1955年10月20日
Published Date 1955/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201688
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虫垂炎に起因する膿瘍乃至汎発性腹膜炎の後遺症として種々のものが考えられるが,排膿管抜去後が仲々閉鎖せず,所謂難治性瘻孔として残存し,その治療に苦労することは,われわれが日常よく経験することである.私も虫垂穿孔による汎発性腹膜炎の患者に,虫垂切除術ならびにゴム排膿管挿入による排膿法により,経過まことに順調であつたものが,排膿管抜去後が仲々閉鎖せず,約8ヵ月間難治性撰孔として残存し,これに手術的操作を加えることにより,右卵管と交通している瘻であることが判明し,これを剔出,一次的閉鎖,治癒せしめた症例を経験したので,簡單にこれを報告して諸賢の御批判を仰ぎたい.
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