Japanese
English
綜説
手指消毒とハイアミン軟膏
Desinfection of Fingers and Hyamin-Salve
石山 俊次
1
,
井磧 進
1
Shunji ISHIYAMA
1
,
Susumu ISEKI
1
1関東逓信病院外科
1Surgical clinic, Kanto Communications-Hospital
pp.77-82
発行日 1955年2月20日
Published Date 1955/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201567
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒 論
1.手指消毒と逆性石鹸
従来手術準備としての手指消毒には,石齢と刷子を用い10〜15分刷拭するFürbringer(1887)1)の方法,あるいはアルコール,水銀製剤などの薬物消毒を単独或いは併用で用いてきた.これらのFürbringer法或いはその変法は滅菌過程が主として刷拭による機械的な作用であるため10〜15分の時間を要し且つ滅菌率が十分でないために併用する化学的な消毒過程により時に皮膚炎を生ずるなどの欠点がある.1913年独逸でトリメチル・セチル・アンモニウム・ブロマイドに発泡性のある事が発現され,1935年BayerでZephirolが消毒剤として発売され.Domagk(1935)2)の実験でZephirolに強力な殺菌作用のあることが認められてから,手指消毒剤としての逆性石鹸はにわかに注目されるようになつた.
Copyright © 1955, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.