Japanese
English
特集 慢性胃炎と胃潰瘍
胃潰瘍の成因におけるStressおよび副腎の関與にかんする実験的研究
Experimental studies on the rôles of the adrenal and stress in the pathogenesis of gastriculcer
石原 惠三
1
,
正田 健三
1
,
佐藤 普
1
,
狩野 好一郞
1
Keizo ISHIHARA
1
,
Kenzo SHODA
1
,
Hiroshi SATO
1
,
Koichiro KANO
1
1Department of Surgery, Gunma University School of Medicine
pp.565-572
発行日 1954年9月20日
Published Date 1954/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201496
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いわゆる消化性潰瘍を消化管の局部的疾患とみるVirchowその他にたいし,中枢神経にその成因を求める神経説はRokitansky,v.Bergmann,Cushingその他により発展して近時ますますその論拠を強化しつつある.いつぽう中枢神経系と内分泌系,他ほう内分泌系と消化器との密接な関連性を示す実験的,臨床的観察は累積している.潰瘍の成因をなすとみられるImpulsが中枢神経から胃に伝達する経路には迷走神経があり,このほかに下垂体副腎皮質系を介して内分泌性機序のあることがGray他(1951)によつて示唆される.我々は,この内分泌性機序,これと迷走神経との関係,さらに潰瘍の発生機序における胃液か血管障碍かの根本問題にふれる実験成績について本年五月岡山市で開かれた日本外科学会総会において発表したので,その後の研究成績を加えて,紙面の都合上,その大要を報告する.
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