Japanese
English
症例
淋巴腺腫を有する乳兒回盲部腸重積症の1例
A Case of Ileocecal Intussusception in Infants with Lymphoadenoma
南 弘鱗
1
,
安川 恒信
2
,
古川 シマ
2
,
得 景與
3
Korin MINAMI
1
,
Tsunenobu YASUGAWA
2
,
Shima FURUKAWA
2
,
TOKU Kageoki
3
1三菱高島砿業所病院
2三菱高島砿業所病院外科
3三菱高島砿業所病院小児科
1Mitubishi Takashima Mine Hospital
pp.537-539
発行日 1954年8月20日
Published Date 1954/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201489
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腸重積症は乳幼児腸閉塞症の大部分を占めるものであり予後の点より非観血的療法が観血療法に比較して遙かに優れていることは諸家の等しく認めるところである.峯村2)はナルコポン・アトロピン注射後高圧浣腸を行つて21例中死亡1例を報告し,須藤3).は軽い全身麻酔下に肛門カテーテルによる空気注入法によつて100例以上の治癒例を得たという(死亡率3%以下).又速水4)は1年間に6例のレントゲン透視下バリウム注腸による徒手整復の全例を功成報告し,手術的に整復可能なるものは本法によつても可能であろうと言つている.我々も速水と同様の方法によつて最近2年間に10例(中再発4回1例,全例乳幼児)の治療例を有し本法が種々の点に於て優れていることを認め,今迄何等この方法に伴う副作用を経験していない.然し全例を非観血的に行うべきでもなく又非観血的に整復不可能なる例もある筈であり,かゝる例には時機を失せず開腹術を行うべきであろう.我々は非観血的に再度整復を試みたが成功しなかつた例を廻盲部切除により救命し得その開腹所見に興味ある1例を経験したので報告する.
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