Japanese
English
臨床報告
回盲部腸重積症と診断し手術した虫垂子宮内膜症の1例
Appendiceal endometriosis presenting as ileocecal intussusception: A case report
高橋 彩乃
1
,
稲田 健太郎
1
,
志水 祐介
2
,
高濱 佑己子
1
,
下園 麻衣
1
,
真栄城 剛
1
Ayano TAKAHASHI
1
1東京都立墨東病院外科
2東京都立墨東病院救命救急センター
キーワード:
虫垂子宮内膜症
,
虫垂重積症
,
腸管重積症
Keyword:
虫垂子宮内膜症
,
虫垂重積症
,
腸管重積症
pp.1167-1172
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213453
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要旨
虫垂子宮内膜症は腸管子宮内膜症の3%と比較的稀な疾患である.今回,われわれは回盲部腸重積症と術前診断し,手術を要した虫垂子宮内膜症の症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例は39歳,女性.ホルモン剤による不妊治療中,心窩部痛および右下腹部痛で救急外来を受診.CTにて回盲部腸重積症の診断となり,内視鏡的整復を試みた.横行結腸に重積先進部を認め,盲腸付近まで整復可能だったが,より口側の整復は困難であり,緊急手術の方針とした.術中所見では盲腸内に腫瘤を触知し,悪性腫瘍の可能性も考慮して回盲部切除術を施行した.摘出標本では,虫垂・盲腸ともに翻転し重積していた.病理は虫垂子宮内膜症の所見であった.虫垂子宮内膜症により肥厚し,翻転した虫垂を基軸として回盲部全体が重積を起こしていたと考えられた.
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