Japanese
English
綜説
イレウスの治療—閉塞内容の吸引・排除法
Treatment of the Acute Intestinal Obstruction, Suction Drainage
齊藤 淏
1
Kiyoshi SAITO
1
1日本醫科大學
1From the Surgical Department of Nippon Medical College
pp.111-114
発行日 1953年3月20日
Published Date 1953/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201203
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閉塞が起れば直ちにその上部に内容の蓄積が始まる.この閉塞内容に就てはその68%は嚥下されたもの残りの32%は体内に発生したものであつて,後者の中70%は流血より30%は腸内に発生したものであるとされている(Mc. Iver, Wangensteen, Hibbard).
兎も角もかくて起つた腸膨満と腸内圧亢進の必然の結果として腸壁の血行障碍が招かれることになる.Sper—lingによると閉塞腸の重さは35%以上に増加すると云う.百瀨の調査によると,低位閉塞時の小腸の重量は逐日増加するが,其の内容を除いた小腸のみの重量比(体重に対する)も閉塞後逐日増加に傾くが解除を加えると速かに減少する.即ち單純性閉塞の後に於ては腸管壁にも逐次液体の停滯が起り之は腸管の膨満に密接な関係にあると解される.
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