最近の外國外科
潰瘍形成を伴う胃前庭部の実驗的機能亢進,他
L. R. Dragstedt et al.
pp.107-108
発行日 1953年2月20日
Published Date 1953/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201202
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(Annals of Surg. 134;3, 1951)
Dragstedt及その協力者は犬の実驗に於て,胃前庭部を横行結腸の傍へ憩室として移植すると胃液分泌が非常に増加する事を知つた.此の事は胃前庭部と胃との間の全の神経連絡を遮断しても起るから,之は体液性化学物質即,ガストリン生産の過剰によるものであるとした.
胃前庭部を結腸の傍へ移植し,胃空腸吻合術を行うと80%に大な吻合部潰瘍が出来,又胃十二指腸吻合術をしたものでは,20%に小な吻合部潰瘍の形成があつた.此の事は,十二指腸粘膜は空腸粘膜に比較して抵抗性が大い事を示している樣に思われる.
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