Japanese
English
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Nitrogen Mustard動脈注射療法
Nitrogen Mustard Arterial Injection Treatment
森川 茂
1
,
篠邊 次郞
1
,
栗田 一郞
1
Shigeru MORIKAWA
1
,
Jiro SHINOBE
1
,
Ichiro KURITA
1
1名古屋大學今永外科
1Imanaga Surgery of Nagoya Univ. Medical School
pp.23-25
発行日 1952年1月20日
Published Date 1952/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200956
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緒言
Nitrogen Mustard(以下N. M. と略す)に関しては既にアメリカに於て幾多の動物実驗及び臨床報告が行われ,吾が國に於ても頻回に亘る紹介と追試が爲され,吾々もその臨床的應用,人体及び実驗動物の全身諸臓器に及ぼす影響,吉田肉腫に対するシアニン系色素の併用等既に数回に亘り外科学会に於て発表したので,今改めてその沿革並びに煩雜な紹介は避けることとするが,1948年Graef及びKamofskyは動物実驗に於てN. M. は静脈注射後(以下静注と略す)2〜5分位で既に組織胞と結合する傾向のあることを報じ,更に1949年SeligmanはN. M. のβ-ethylの部にradioactive Jodを附してその静注後の分布を檢し,大部分は肺に沈着し次いで血中淋巴腺,睾丸等に多く見出されると述べている.1950年Osgoodは骨髄の組織培養にColchicin,X-線,Urethane,N. M. 等を作用せしめ,その細胸分裂像を主として之等の最小有効量と刺戟量との比を檢した結果,Colchicinは1:1000,X-線は1:40,Urethaneは1:200の比であるに反し,N. M. は1:2と1:4の間にあると報じている.
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