今月の主題 悪性リンパ腫
技術解説
悪性リンパ腫の酵素組織化学
森川 茂
1
,
三島 聡子
1
Shigeru MORIKAWA
1
,
Satoko MISHIMA
1
1島根医科大学病理学講座第1ユニット
pp.750-758
発行日 1985年7月15日
Published Date 1985/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912611
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悪性リンパ腫の分類や細胞の起源同定にはまだ問題が残っている.酵素組織・細胞化学的手法によるこれら問題解決への可能性を探った.酵素活性と形態学的解析を主眼としたLSG分類の間には明瞭な関係は乏しかったが,細胞の起源による分類,つまりリンパ球系,さらにその亜群,マクロファージー組織球系,さらにその亜群には,それぞれ酵素活性に特徴のあることが明らかとなった.培養株化細胞を対象とし,免疫学的マーカーや機能の解析と併用することにより,その有用性は明らかとなった.悪性リンパ腫細胞の同定に役だつと思われる酵素組織・細胞化学染色の実際についても併せ述べた.
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