Japanese
English
今月の小外科・4
乳腺炎の治療
The Treatment of Mastitis
木本 誠三
1
Seiji KIMOTO
1
1東京大學醫學部福田外科
1Surgical Clinic of Tokyo University
pp.268-270
発行日 1950年5月20日
Published Date 1950/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200650
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乳腺炎とは広い意味では乳腺並に乳房に発生する炎症を総称する. 例えば乳頭乳輪並に乳房皮下などに膿瘍を形成したものも含まれ,乳輪下膿瘍,乳腺前膿瘍,乳房皮下膿瘍などの名もある. 一般に日本語では乳房と乳腺と言う言葉があり,それぞれMamma,Corpŭs mammaeに相当する訳であるが,実地上は主として外形的の意味を表わす場合に乳房と慣用される位で,嚴密に区別されないで使用される方がむしろ多い.
扨実地治療上問題となるのは,治癒が屡々遷延する乳腺実質内の膿瘍と乳腺後膿瘍とであり,表在性の炎症は治癒も迅速で余り困難な点はない. ここにはその意味の深在性の化膿性炎症に就て考察する.
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