Japanese
English
第23囘日本整形外科学会総会宿題報告要旨
脳疾患と整形外科
Diseases of Brain and Orthopaedic Surgery
斎藤 一男
1
,
伊藤 忠厚
1
Kazuo SAITO
1
,
Tadaatsu ITOH
1
1日本醫科大學整形外科學教室
1Orthopaedic Dep't, of Nihon Medical College
pp.177-181
発行日 1950年4月20日
Published Date 1950/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200629
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脳に変化を有するために肢体に機能障碍を来たし,我々整形外科を訪れる患者は多い. 然しながら從来は,これらの疾患に対する基礎的研究も甚だ不備なるため,又其の発生病理の不明なるものが多く,從つて唯々対症療法に終始し,其の治療效果も大なる期待を持つ事が出来ぬ状況であり,一般医家に興味なく過ぎて来た. 所が近頃,脳の研究は急速なる発達を遂げ,基礎的実驗並に臨床に於て幾多の新しい事実が発見された. こゝに於て,我々は,この新しい観点から,これらの疾患を再考し,再観察するの必要に迫まられた. 殊に從来は肢体に機能障碍を惹起する脳の状態と末梢に於ける機能障碍の状況とは別箇に観察された感がある. 從つて,この期に於て更に一度,機能障碍という観点から,脳の状態を観察するという事が必要と考えられる. 斯る意図の下に行つた研究の概要を以下簡單に述べる事とする.
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