Japanese
English
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急性穿孔性腹膜炎に續發せる破傷風例
A Case of Telanuo As a Complication of Acute perforative Peritointis
城戶 泰正
1,2
,
桑原 德次
1,2
,
古川 玉男
1,2
Kido Taisei
1,2
,
Kuwahara Tokuji
1,2
,
Furukawa Tamao
1,2
1名古屋大學醫學部齋藤外科教室
2山本組合病院外科
pp.239-240
発行日 1949年5月20日
Published Date 1949/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200460
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緒言
破傷風は不潔なる創傷感染に依り,時に汚染せる外傷の後に發生せることは臨牀上既に明確に證明されているが,余等は感染徑路の甚だ不明確なる破傷風例を經驗し茲に之を報告せんとするものである。即ち急性虫垂炎性穿孔性腹膜炎の手術後13日目にして輕度の破傷風樣發作あり,漸次この發作は強烈となり,臨牀上明確に破傷風と診斷し得べき諸症状を具備し,茲に直ちに破傷風治療を開始し,全治し得た症例であるが,その發生機轉を考察するに患者は手術前外傷を受けたることなく,手術及び手術後の創傷虔置は型の如く絶對無菌的に施行せるに拘らず發生せるものにして,濳伏期間等の關係をも考慮し,恐らく腸管系内に存する破傷風菌が毒力發揮の機會に遭遇し,本病を惹起するに至りたるものと思考せられる。斯る感染例は新潟中田外科より1例報告せられている。
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