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ヂフテリーに續發せる黒色表皮腫の1例
塚田 進
1
,
菊池 省吾
1
1東北大學長町分院皮膚科泌尿器科
pp.279-282
発行日 1949年7月1日
Published Date 1949/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200212
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1.緒言
黒色表皮腫は1890年にJanovsky,Unna及びPollitzerが初めて記載した比較的稀有な疾患である.其の成因に關しては,本症の過半數は内臓腫瘍殊に癌腫に合併する事から,惡性腫瘍による自家中毒説(Unna,Tommassoli等),或は腫瘍による腹部交感神經殊に太陽叢の壓迫に基く交感神經説(Dariez,Burmeister等)等の諸説が見られる.然し後に腫瘍を缺く場合も觀察されたので,腫瘍のある場合をも含めては内分泌腺機能障碍起因説(Porias等)が擡頭した,就中副腎機能障碍によるとなす説が有力となった.我々は最近,ヂフテリーに續發せる黒色表皮腫の興味ある1例を觀察する機會を得た.
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