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急性炎症に對する單純穿刺吸引療法—「炎症に對する外科治療法の再檢討」より
榊原 仟
1
,
石井 雅樂
1
,
宮入 鴻一
1
,
志賀 嚴
1
1東京大學福田外科教室
pp.397-402
発行日 1948年10月20日
Published Date 1948/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200374
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慢性竝に急性炎症に對する外科治療法として擧げられるものの大部分は外科治療法發達の初期から永年に亙つて行はれ來つたもので,ともすれば無批判的に實施せられて,其作用機序等が明でなく,從つて適應其他に關しても單なる經驗に頼るに過ぎない部分が少くなかつた。榊原は共同研究者と共に斯る療法の再檢討を企圖し研究し來つた。今日迄に得た所のものは未だ基礎的研究の範圍を出ないけれども,尚幾多の新知見を得たので,昭和23年5月1日第47囘日本外科學會總會に於て報告した。本篇は其一部である。
初め單純穿刺吸引療法を以て,切開排膿療法の最小單位と考へ,これによつて切開排膿療法の作用機序を明にせんとして此をとりあげたのであるが,研究の結果本法は一つの獨立した治療法であることが分つたので茲に別個に發表した譯である。
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