特集 蛔蟲
最近屡々經驗せる蛔蟲性イレウスに就て
岸 達朗
1
1大河原病院
pp.55-60
発行日 1948年2月20日
Published Date 1948/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200287
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
近時大戰以來各種藥物は極度に逼迫し從つて各種疾患治療上臨牀醫家の非常に苦慮してゐる所である。此の藥物の拂底といふ事が蛔蟲症に對しても著明な影響を招來したものか最近各種開腹術時及び消化管レ線透視時蛔蟲の存在を屡々見受けるばかりでなく,私は相次で蛔蟲性イレウスと確められた7例を經驗したので追加報告し,併せて文獻により考察を加へ,諸家の御批判を仰ぎ度いと思ふ。
元より淺學菲才にして文獻亦乏しく,記載もれのものも多々あると考へられるが,その點豫め御諒承願ふ事とする。
Copyright © 1948, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.