臨牀例
多發性嚢腫性骨結核に就て
蒲原 宏
1
1新潟醫科大學整形外科
pp.69-74
発行日 1947年9月20日
Published Date 1947/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200246
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指趾骨等の短管状骨を侵し特有なる限局性骨破壞を起す多發性嚢腫性骨結核は夙に皮膚科領域に於てKreiblich等に依りBoeck氏Sarkoid,Lupus pernioと合併する骨疾患として記載せられしも,本症を結核性疾患,として發表せるはJungling(1920)を以て嚆失とす。本邦に於ける本症の報告は甚だ稀有にして,僅に植松,高木の1例を知るのみ,殊にこれがJunglingの報告例の如き一定の骨を侵さず,部位の非撰擇的發生をなせる報告は寡聞にして聞かず,然るに最近其の2例を經驗せるを以て曩に一部を第9囘新潟醫學會に1發表せるも更に症例を加へ茲に諸賢の御批判を仰がんとす。
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