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特集 術後合併症への対処法 Surgical vs Non-Surgical―いつどのように判断するか?
全般領域
肺塞栓症への対処法
Pulmonary embolism
園田 拓道
1
,
富永 隆治
1
Hiromichi SONODA
1
1九州大学大学院医学研究院循環器外科
pp.844-849
発行日 2014年7月20日
Published Date 2014/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105117
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【ポイント】
◆対処法の選択肢:急性肺塞栓の治療には抗凝固療法,血栓溶解療法,カテーテル治療などの保存的治療と,開胸のうえ人工心肺を使用し,肺動脈を切開して塞栓子を摘出する外科的治療がある.
◆何にもとづいて判断するか:症状が軽度なものは保存的治療を行う.致死的な急性肺塞栓症の場合にはただちに経皮的心肺補助装置(PCPS)を導入したのちにカテーテル治療を含めた保存的治療を行い,十分な効果が得られないか多量の塞栓子が存在する場合には外科的摘出術を早急に考慮する.
◆判断のタイミング:術後急性期や脳血管障害急性期など,安易に血栓溶解薬などを投与すべきでないと判断された時点で外科的血栓除去を考慮する.また,保存治的治療を優先した場合には,治療が奏効しなければタイミングを逸することなく外科治療へコンバートする.
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