Japanese
English
臨床報告
シートベルト外傷による外傷性気胸,CO2ナルコーシスに合併した胃粘膜損傷の1例
A case of gastric mucosal injury, which developed into a traumatic pneumothorax and CO2 narcosis caused by a seatbelt
矢島 澄鎮
1
,
甲賀 淳史
1
,
奥村 拓也
1
,
山下 公裕
1
,
鈴木 憲次
1
,
川辺 昭浩
1
Kiyoshige YAJIMA
1
1富士宮市立病院外科
キーワード:
胃粘膜損傷
,
シートベルト外傷
,
胸腹部外傷
,
gastric mucosal injury
,
seatbelt injury
Keyword:
胃粘膜損傷
,
シートベルト外傷
,
胸腹部外傷
,
gastric mucosal injury
,
seatbelt injury
pp.357-360
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104990
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要旨
今回われわれは,受傷2日後にシートベルトによる胸部外傷,意識障害に併発した外傷性胃粘膜損傷の1例を経験した.症例は78歳,男性で,交通外傷で近医を受診し右鎖骨骨折,右第5中指骨骨折と診断された.翌日の再診時も問題なく,その翌日に当院整形外科を紹介受診の予定となっていたが,受診当日の朝,自宅で突然意識消失し救急車にて当院へ搬送された.外傷性気胸,CO2ナルコーシスと診断され外科へ紹介となり,胸腔ドレナージ,人工呼吸器管理とした.胃内容物減圧目的にNGチューブを挿入したところ血性排液がみられ,緊急内視鏡を行い胃粘膜損傷と診断された.外傷性胃損傷は稀ではあるが,多発外傷においては様々な可能性を念頭に置いて対応することが肝要である.
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