Japanese
English
特集 見直される膵癌診療の新展開
治療における新展開―膵癌手術の最前線
進行膵癌の切除限界―腹腔動脈浸潤
Limit of resection for advanced pancreatic adenocarcinoma with celiac axis involvement
松本 譲
1
,
平野 聡
1
,
七戸 俊明
1
,
岡村 圭祐
1
,
土川 貴裕
1
,
中村 透
1
,
田本 英司
1
,
村上 壮一
1
,
海老原 裕磨
1
,
倉島 庸
1
,
佐藤 暢人
1
Joe MATSUMOTO
1
1北海道大学大学院医学研究科消化器外科学分野Ⅱ
pp.44-48
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104906
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
【ポイント】
◆腹腔動脈(CA)浸潤を伴う膵癌の切除限界とは,CAを根部で安全に処理できる解剖学的距離の限界ということのみならず,癌に切り込まずにCAを処理しR0手術を達成できる限界を意味する.
◆CAそのものに浸潤が及んでいない場合でも,周囲神経叢への浸潤をMDCTを用いて慎重に診断する.
◆癌に切り込むことなくCA根部に到達するためには,神経叢剝離を上腸間膜動脈分岐部の尾側から始めて,大動脈の外膜と横隔膜脚を露出しながら徐々に頭側に剝離を進める.
◆CA根部で癌の露出が予想される場合は化学療法で腫瘍の縮小を図るべきである.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.