ひとやすみ・104
術後患者さんへの激励
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.157
発行日 2013年10月22日
Published Date 2013/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104821
- 販売していません
- 文献概要
患者さんにとって,術後疼痛は大きな心配事である.しかしながら,疼痛は主に手術そのものにもよるが,不安などの精神的因子も大きく関与するものである.
外来で膿瘍切開や皮膚縫合などを行う際には,局所麻酔薬を十分に注入し,麻酔が効いていることを確認してから処置を行っている.また処置中に痛みを訴えた場合には,麻酔薬の追加注入を随時している.しかしながら患者さんのなかには,麻酔薬が効いているはずなのに痛みを訴えることがある.そこで「常日頃心掛けのよい人は,痛みが少ないですよ」と話しかけながら処置を行うことにしている.すると痛みを訴える患者さんは激減し,「まったく痛くないですね.普段の心がけがよいからですね」と,冗談に乗る患者さんさえ現われる.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.